『り📚書店員による小説のすゝめ』
こんにちは。り📚書店員です。
みなさまいかがお過ごしですか?
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本日の独自展評はこちら。
SOMPO美術館『ブルターニュの光と風』をレビューします。
SOMPO美術館はいつも素晴らしい作品の数々でわたしたちを出迎えてくれます。
わたしはいつでも、時間が足りなくなってしまうのです。
小さく新しい美術館ではありますが、保険会社さんの信頼もあり立派な作品が集うのでしょうか。
ぜひぜひ足を運んでみてください!
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『ベル=イル沿岸の暴風』テオドール・ギュダンさん
1つ目の展示室でまずわたしたちを出迎えてくれるのがこちらの作品『ベル=イル沿岸の暴風』です。
たまらなく不思議な気持ちになりました。いつまででも見ていられると感じたことです。
書かれているのは明らかな暴風なのに、なぜか凪いだ気持ちに。
開放的な画面にどこまでもいくことができる全能感を感じました。
『さらば!』アルフレッド・ギユさん
隣に書かれている解説に驚きました。わたしも男女のロマンだと思っい疑わなかったのです。
どうしてでしょうか?
このアルフレッド・ギユさん作『さらば!』は父と息子の別れの絵なのだそうです。
口付けをしているように見えたので男女のロマンスだと無意識に感じたのかもしれません。
が、顔に口付けをするのは男女以外にはあまりあり得ないことだという考えが日本の国境に縛られている思考そのものなような気もしました。
画面上の綺麗な波。あっさりと波は引き、静かになりそうだと感じます。
波が引いたあと、別れの挨拶を終えたあと。息子の遺体はどうなるのでしょうか。
『ブルターニュの婚礼』アドルフ・ルルーさん
面白い点は顔つきがどれも、はっきり書かれていない点ではないでしょうか。
ぼやりと浮かぶ横顔は、遠い目をした伏せ目だと感じます。
はっきりとした線で書かれていないながら、けれどもはっきり伝わる目線の先。
それは作者アドルフ・ルルーさんの筆力か、もしくは画面背景から連想させるのでしょうか。
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『教会前のブルターニュ女性』ウジェーヌ・ブーダンさん
紙に水彩で書かれている作品です。
水彩の描く細く、ささやかな枝が目を惹きます。
木陰で休むのどかなひとときを演出する役割を担っているようです。
『ルエルの眺め』クロード・モネさん
静かな色使いで、少し引き目に豊かな自然を描いた絵です。
川の流れの向こう側に、ひとり座っている人がいます。川を眺めているのでしょうか。
その人物の向こうに走る線によって、釣りをしているようにも見せます。
あまり印象がらしくなく、写実的な画面で豊かな眺めを描き出した作品です。
実際にここに映る人は何をしていたのでしょうか。
『カンペールのテール=オ=デュック広場』フェルナン・ル・グー=ジェラールさん
白がとても鮮やかに使われています。
明るい広場での華やかな場面であると、一眼見ただけでわかる絵です。
人の数よりも圧倒的に屋根に多いことに気が付きます。
このような屋外は日本にはあまりない景色なのではないかと感じました。
『ラニュロンの松の木』アンドレ・ドーシェさん
透明感が高い空と、川の水。
対して黒に縁取られた画面。
そのコントラストが くっきりと浮き上がらせてくるものとは何なのでしょうか。
作者のアンドレ・ドーシェさんが「浮き上がらせたい」と思ったものとは、何なのでしょう。
わたしは、見えないもの。
つまり「透き通っていておいしいこの場の空気」を書きたかったのではないかと考えています。
終わりに📚
本日の独自展評では SOMPO美術館『ブルターニュの光と風』をレビューしてみました。いかがでしたか?
今日のブログはここまでにしようと思います。
日々たくさんの方に読んでいただけているようで、アクセス解析を見るのがとても楽しいです。
とても嬉しいです。どうもありがとうございます!
始まって間もない小さなブログですが、どうぞよろしくお願いいたします。
6月上旬は美術展トピックが多くなりそうな予感です。
観に行ってすぐアップしなかったばっかりに、会期がぎりぎりになってしまいました。
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以上、り📚書店員でした~!