り📚書評家による小説のすゝめ

若手書評家、アートカルチャー系ライターをしています。り📚です。元書店員。独自書評や買った本の話、美術館や観劇の記録などをつけていきます。併設趣味ブログhttps://culture76.hateblo.jp/

書評 / 三木三奈『アイスネルワイゼン』

 

こんにちは。り📚書評家です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

本日の独自書評はこちら。

三木三奈さん著『アイスネルワイゼン』をレビューします。

 

『アイスネルワイゼン』は第170回芥川賞の候補となった中編小説です。

 

タイトル『アイスネルワイゼン』

この小説タイトルの『アイスネルワイゼン』についてわたしは、クラシック音楽「ツィゴイネルワイゼン」と、英単語illunessを「アイルネス」と読んで掛け合わせた造語ではないかと考えています。

 

実は「アイスネルワイゼン」は小説内に登場する作中作です。

わたしは作中作の「アイスネルワイゼン」を作った女性と、小説に『アイスネルワイゼン』と名付けた著者の三木三奈さんが込めた意図は異なるものだと解釈しています。

その上で、ツィゴイネルワイゼンの存在が影響を与えていることはどちらにとっても間違いがないといえると思います。

 

小説『アイスネルワイゼン』について興味深いひとつの問いを突き詰めるためのヒントになっているのではないでしょうか。

 

人と関わるのを避け続ける主人公

『アイスネルワイゼン』の
主人公は30代の女性。子供にピアノを教えるピアノ教室の先生です。

 

旦那や子供のいないひとり暮らしの生活で、恐らく交際しているお相手もいないのでしょう。

そんな主人公の女性は、特別仲がよい友人もいない様子でした。

 

電話越しと、相手の家族絡みの付き合いで交友のあるふたりの女性が登場しますが、どちらの友人とも、主人公はどこか相入れない様子を見せます。

 

小説『アイスネルワイゼン』内の「子供」表記


ピアノ教室の生徒や、友達の子供など、『アイスネルワイゼン』では何人かの幼い子供たちが登場します。

それは自分が教えている生徒の女の子や、家族絡みで付き合いのある友人の息子です。

つまり主人公にとって、互いの名前を認識していないはずがない存在でした。

 

実際に子供たちの名前を知っている主人公は、台詞内では「〜ちゃん」「〜くん」と呼びかけます。



しかし、この主人公は胸の内を語る地の文で一貫して彼らを「子供」といまいましそうに呼ぶのです。

これは何故でしょうか。

 

人付き合いをいまいましいと感じる主人公?

一般論として母性があり、子供を可愛がる能力があるとされる女性を、三木三奈さんは小説『アイスネルワイゼン』の中でこのように表現しました。

 

これには、主人公が「子供が嫌いまたは苦手」だったパターンと「そもそも人付き合いが嫌いまたは苦手」だったパターンとが考えられるでしょう。

 

わたしは友人と思われる大人の同性2人とも打ち解けない様子を見せる『アイスネルワイゼン』の主人公は、後者に当たるのではないかと考えています。

 

恋人とのパーツを根拠として

そこにもうひとつ、根拠として書き加えたい場面があります。

それは主人公が周囲に対して「クリスマスは恋人とデートをする」と語っている場面です。

 

遠くに住んでいる様子の恋人に夜行バスに乗って会いにいき、デートをするのだと話しています。

しかし、そのような男性は存在しないのでした。

 

恐らく一夜の関係の相手で、男性は主人公ともう会う約束などしておらず、連絡がくれば冷たくあしらってしまってもよいと考えているような間柄です。

 

主人公が何も語らないこの場面。しかし小説『アイスネルワイゼン』において重要なパーツだと考えたため、わたしなりの推測してみました。

 

『アイスネルワイゼン』わたしの推測

周囲の子供と接しているうち、親の顔色をするようになった人たちの以前との変化や、親の心理をいぶかしむようになった主人公。

周囲とはもともと深く分かり合える経験がなく孤立気味であった彼女は、自分に子供ができることで自分を変えてくれるのではないかと考えたのではないでしょうか。

 

交際相手はいらないけれど子供がほしい

そこで交際関係ではない男性や、親しくない男性と関係を持つことを試みたのではないかと考えています。

 

実際に彼女は一度妊娠検査薬を手に取り、しかし封を開けることなくゴミ箱へ投げ捨ててしまいました。

一度動き出してしまったら取り返しのつかない事象を「確かめない」行為は、そうなることを「望んでいる」ことの表れだと考えることはできないでしょうか。

 

わたしは『アイスネルワイゼン』のこのシーンを以上のように認識しています。

 

人と関わるのが苦手の真意とは

芥川賞候補となり選考会ののちに、選考委員による書評が掲載された『文藝春秋』にて、多くの評者が着目していた面白い論点があります。

 

それが『アイスネルワイゼン』の主人公は、常に人付き合いが苦手な人物なのか、それとも人付き合いを避けたいある1日の話に過ぎなかったのか、という論点です。

とても興味深いポイントだと感じたため、ここでわたしもその議論に参加させていただきたいと思います。

 

恒常的に人付き合いが苦手な人の話

結論から述べると、「常にこのような考えをして生活している主人公の話である」というのがわたしの考えです。

 

誰にでもある「今日はちょっとひとりでいたいな」という1コマではなく、彼女は日常的にこのような人付き合いをしており、日常的にこの苦しさの渦中にいるのではないかと考えています。

 

その根拠として3つのポイントをあげたいと思います。

 

①子供が欲しい

ひとつは、「子供が欲しい」という願いについてです。

先述の通り筋が通らないような行いをして、子供が欲しいと願っているかもしれない主人公のお話だとしたら。そう思い至るのは1日2日の人間関係の難しさではありえないと感じたからです。

 

常日頃、誰とも関わることができないからこそ、命を生み出してみる可能性に思い至ったのではないでしょうか。

 

②夜行バスで移動をする

次に、架空の彼氏に会いにいくために彼女が夜行バスを利用していたことをあげたいと思います。

なぜもっと簡単に到着することができる新幹線を利用しなかったのでしょうか。

 

金銭的な負担を考え交通費を浮かせたいケースもあるかもしれませんが、妊娠検査薬を未使用で破棄するなど安くはないはずの買い物に無頓着な様子から他の理由が考えられると思いました。

 

『アイスネルワイゼン』の主人公は他者に囲まれている環境そのものがストレスのため、周囲の人が眠っていてくれたり、静かにいてくれる環境でしか移動することができなかったのかもしれません。

 

③小説のタイトル『アイスネルワイゼン』

最後にこの小説のタイトル『アイスネルワイゼン』についてです。

真相は定かではありませんが、わたしはこの小説『アイスネルワイゼン』を読んでいる時にillunessという英単語が頻繁にちらつきました。

 

「病的な人間関係嫌悪」「病気のような人間関係の嫌悪」となると、一時的なものよりも恒常的なもの、もしくは発作のように頻繁に発症しているものと考えることが一般的ではないかなと感じました。


小説『アイスネルワイゼン』の唯一の他者目線について

こうしてわたしは、主人公の彼女は人の世界から逃れるために、
自分を抱きしめ愛してくれる我が子を求めているのではないかと考えます。

 

不思議で独特の世界観をもつ主人公による語りの小説『アイスネルワイゼン』では、最後のシーンのみ視点が変換し、主人公の虚言の域を飛び出す小説構造をしています。

最後の語り手となるのは初対面の老婦人です。

 

ここで主人公と老婦人は噛み合わない会話を交わします。

この時、主人公が重がっていた、現実には存在しない彼女のあなたも中での何かをわたしは、彼女が産むことができなかった「赤子の骸」なのではないかと考えました。

世界とつながりを断つことを求める主人公には、そもそも父親不在の命を自分の力で守れる気がしなかったのかもしれません。

 

終わりに📚

本日のブログ書評では『アイスネルワイゼン』という小説を紹介しました。

いかがでしたか?

 

第170回芥川賞候補の中でも特にお気にいるの作品であったため、つい熱が入り過ぎてしまいました。

ぜひあなたも一緒に小説『アイスネルワイゼン』の主人公の心理や、最後のシーンの考察を楽しんでいただけましたら嬉しいです。

 

今日のブログはここまでにしようと思います。

このブログも日々、たくさんの方に読んでいただけているようでありがたいです。

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舞台評 / 新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』牧阿佐美版

繊細な舞姫ニキヤと情熱的な姫君ガムザッティの対比。新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

こんにちは。り📚書評家です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

【エンタメでこころを磨いちゃう?】

本日の舞台評はこちら。

新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』をレビューします。

ゴールデンウィークの2日間で3公演たのしませていただきました。

デビューキャストさんも多い今回の新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』は、主役4組、ガムザッティは2組の組み合わせが修羅場を繰り広げます。

この度新国立劇場バレエの『ラ・バヤデール』を観て、はじめて気がついたニキヤとガムザッティの対比があったので、すこし紹介したいと思います。

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新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』のニキヤとガムザッティ

ふたりの女性は三角関係。

同じ男性ソロルを取り合う仲です。ソロルもまた、ふたりともに惹かれており、2組のカップルが衝突する形となります。

舞姫のニキヤと、お姫様のガムザッティ。

 

ふたりは身分が異なり、持っているものが違います。周りについている人たちも違うふたりの女性はどのように自分をアピールしていくのでしょうか。

 

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舞姫ニキヤの繊細な情熱

芸術的で情熱的なニキヤは、目の前のものに視線を奪われます。ソロルと会った時の米沢唯さんのニキヤはとても若々しく、小野絢子さんのニキヤは天に昇るようでした。

ガムザッティに呼び出されては悲しみ、怒り狂った勢いで目の前にあったナイフを手に取ってしまうニキヤ。

 

人に止められて自分がしてしまったことを知り、はっとなり謝りつつあいさつもできないまま宮殿を飛び出していくような女性です。

 

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優雅で気高いガムザッティ

一方でガムザッティはもっと大きく堂々とした女性でした。

金に近い黄色の衣装で耳やお腹におおきな石を身につけて。その後には民族衣装を脱いで真っ白なチュチュに身を包む。

親は婚約者と、婚約者の肖像画を用意して娘を喜ばせます。何もかもが望むままのお姫様・ガムザッティ。

 

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2幕の披露宴のシーンは、そんなガムザッティの身分と学識、気品の高さをめいっぱいに際立たせます。

華々しくもゆったりとした音楽で流れるようなパダクシオンを披露するガムザッティとソロル。バレエの王道なステップを、すこし独特なつなぎで繋いでゆき、音の使い方でインドの堂々たる姿を観客に見せつけます。

 

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木村優里さんのガムザッティ

木村優里さんのアダージオの肩から腕の使い方はとても素晴らしいものでした。

自分の周りの空気をぐわあっと動かす力を持ち、まさにガムザッティの姿だと思いました。

 

貫禄たっぷりな女性がシンプルな白い衣装に身を包んでいるだけで、周囲は心惹かれる。

ガムザッティとは、そんな理想の女性です。

 

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直塚美穂さんのガムザッティ

直塚美穂さんはヴァリエーションが素晴らしいと思いました。

特別なことは何もしなくても人を魅了できるような女性の踊りのため、パはとてもシンプルなものばかりのガムザッティのヴァリエーションは、細かなテクニックと体力が見せどころになります。

 

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最後のマネージュまで体力が有り余るようで、ガムザッティの魅力あまる姿をたっぷりアピールされる1曲。

あれほど難しいガムザッティのヴァリエーションをあんなに上手に踊る方を始めてみたと感じました。

花にいもむしがいるならへびがいてもいいじゃない。

 

教養のある人じゃないと思い付かないようなずる賢いやり方で、ガムザッティはニキヤに復讐をします。

ふたりの女性のタイプの対比に幕を開けた新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』は、ガムザッティの身分と学識、気品の高さをめいっぱいに際立たせた2幕で女の戦いを繰り広げます。

 

新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』のスロープ付きの影の王国

新国立劇場バレエの素晴らしさは主役キャストだけではありません。

新国立劇場バレエのコールドバレエの美しさのとりことなっている方も多いのではないでしょうか。

 

『ラ・バヤデール』の3幕では、とても美しいコールドバレエが披露されます。

 

白い衣装に身を包んだ「影」の女性たちは、羽のようなヴェールを身につけて天から舞い降りてきます。

8人1列が4列重なる新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』では、センターアップステージに3段のスロープが用意されています。

 

短いスロープが重なる新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

袖から出てくる影の王国演出も多い中で、あえて真ん中から出てくる新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』の影の王国。

その分、観客が隊列の組み上がった瞬間を見る時間は少なくなります。

しかし、この上から舞い降りてくるような演出が牧阿佐美版の新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』ではとても重要となるのでした。

 

ちなみに坂の上で見事なアラベスクを積み重ねてひとつのコールドバレエとして完成させるその技術の高さもまた素晴らしいアピールポイントだったと思います。

リノリウムの上でアラベスクをするダンサーさんと、坂の上でアラベスクをするダンサーさんが同じように美しいポーズを魅せてくれました。

 

牧阿佐美版の新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』ラスト

ガムザッティにはめられて亡くなったニキヤの怒りで雪崩に巻き込まれたソロルが亡くなる『ラ・バヤデール』のラストは概ね筋が決まっているものの、演じる人の細かいニュアンスを楽しむことができる作品です。

 

牧阿佐美版では、最後ニキヤに導かれたかと思ったソロルは途中で置いてけぼりにされてしまいます。

ニキヤがひとりで坂を登っていくのです。その途中で息たえるソロルを演出するには、影の王国で坂の上から登場したコールドバレエが欠かせません。

 

坂を越えることができたニキヤとコールドバレエ。

対して越えることができなかったソロル。

 

ソロルはかつての恋人ニキヤに許されることなくヴェールを切られてしまうのでした。

 

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小野絢子さんと福岡雄大さんの新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

小野絢子さんと福岡雄大さんの影のパドドゥはとても親しみあっている様子を感じさせる「愛し合うふたり」という印象でした。

リフトアップの一つひとつの様子からも全幅の信頼が伝わるようで、ニキヤとソロルの親しさを感じさせます。

 

しかしラストシーンでは、それが「ソロルの見る夢の中の話であった」ことがはっきりとわかるようにヴェールを切られてしまいます。

あの様子にはハッとしてしまいました。

 

【エンタメでこころを磨いちゃう?】

米沢唯さんと渡邊峻郁さんの新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

米沢唯さんと渡邊峻郁さんの影のパドドゥでは、背中の合わせ方や目線の交わし方に「生き別れたふたり」の切なさを感じさせました。

とても繊細で線の細い、細やかな踊りだったと感じます。

 

ラストシーンでは手放すことはないものの置いてけぼりにされてしまうソロルがぽつんと残り、互いの真の強さを感じる恋愛ストーリーになっていました。

 

影の王国でソリストを演じていた若いダンサー3人の繊細な踊りともよくマッチしていたと感じています。

 

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柴山紗帆さんと速水渉悟さんの新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

柴山紗帆さんと速水渉悟さんの影のパドドゥでは「若くして離れたふたり」という印象でした。

それぞれフレッシュさを忘れずに精鋭な踊りを披露するパートナリングには儚さが漂っていると感じます。

 

いつでも素晴らしいプリエを披露する速水渉悟さんは、ソロルの夢の中を漂うように素敵な踊りこなしを披露されました。

真っ白くシンプルな舞台において速水渉悟さんの基礎力がとても輝いて見えました。

 

最高峰の新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

こうして最高峰の美しさを誇る新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』は割れんばかりの拍手に包まれて閉幕しました。

どのシーンもどの公演もとてもとても素晴らしかったと思います。

楽しい時間をどうもありがとうございました。

 

新国立劇場バレエの次の公演は?

新国立劇場は来月2024年6月にバレエ『アラジン』を開幕します。

www.nntt.jac.go.jp

『ラ・バヤデール』の前には『ホフマン物語』を発表した新国立劇場バレエは3作品連続で、アラビア風のセパレート衣装の作品を発表することとなります。

www.nntt.jac.go.jp

 

今回新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』を楽しまれた方はまだ余韻の最中で、きっと次回作『アラジン』も気になることでしょう。

わたしもぜひ観に行きたいと思います。

 

終わりに📚

今回のブログでは新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』のレビューを行いました。

いかがでしたでしょうか。

素晴らしいバレエを全幕で楽しめる新国立劇場バレエ団をぜひチェックお願いします!

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映画評 / 『メタモルフォーゼの縁側』

本好き高校生書店員の冒険ストーリー『メタモルフォーゼの縁側』。

こんにちは。り📚書評家です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

本日の独自映画評はこちら。

映画『メタモルフォーゼの縁側』をレビューします。

書店員をしている女の子が、好きな「本」で世界を切り開いていくという心あたたまるお話です。

 

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【エンタメでこころを磨いちゃう?】

 

書店員の本好き

実はわたしも、書店員経験があります。

本屋さんで働こうと思ったきっかけは、小説がだいすきだったからです。

この『メタモルフォーゼの縁側』にはそのような女の子が登場します。

 

【日本に「おいしい紅茶」を届けるお店】

 

高校生のうららさんは漫画がだいすきです。

特に好きなジャンルがボーイズラブ。いわゆるBLです。

彼女は書店でのバイトの毎日をとても楽しみにしています。

また書店に毎日搬入されてくる本を見ては楽しみ、自分がお気に入りの本を買っていくお客さんを見ては楽しんでいます。

 

その気持ちはわたしにもとてもよくわかりました。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

「本がすき」と言えない孤独

うららさんがすきなのは小説ではなく漫画ですが、1人で本を読む楽しみを知っている少女は現代の女子高校生から見ると「文学少女」的な暗さを持っているようです。

学校では目立つタイプではないうららさん。

 

むしろキラキラとした女子たちを遠くから眺めて、少しの憧れを感じつつも自分の世界の隔絶を感じている様子すらありました。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

文学少女は隠キャ

「隠キャ」という言葉があります。

陽か陰で区別をしようと思った時に、うららさんはきっと自分のことを「隠キャ」だと認識しているでしょう。

 

そこで彼女が知り合ったのはBLコミックに興味を持つおばあさんでした。

BL好きを恥じない仲間

アルバイト先の書店のお客さんとしてやってきたおばあさんと、うららさんは仲良くなります。

恥ずかしがり屋で内気で、真面目で、遠慮がちなうららさんに対し、このおばあさんはとてもフレンドリーでふかふかとした人付き合いのする人です。

 

【エンタメでこころを磨いちゃう?】

お茶に誘われたうららさんはそのままコミックの話を延々とします。

しかしこの日の喫茶店で、うららさんは見ず知らずの喫茶店の店員さんに対し、情けなさや羞恥を感じさせる態度をとるのです。

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自己認識の現れ

わたしは初め、うららさんのこの態度を「本ばかり読んでいるつまらない人たち」に与えられる目線によるものだと感じました。

わたしも読書がとても好きなので、本を読んでいると真面目だとかいい子だとか言われることがあります。読書好きの方にはよくわかる感情かもしれません。

 

わたしは読書を好きでいるのに、読書が好きだと思われているわたしのことがあまり好きではない。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

うららさんはそうした感情を持っているのではないかと思いました。

本ばかり開いている隠キャだと思われている自分が、嫌だったのかもしれません。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

しかし、もう少しうららさんを見ているとその解釈が間違っていることを感じました。

 

変わった性癖の持ち主だと思われたくない

ある日うららさんの書店にお客さんとして、クラスメイトの女の子が本を買いに来ます。

彼女はうららさんの幼なじみの恋人で、クラスの中心的存在です。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

ある日その彼女がうららさんのお店でBLコミックを購入していきました。

そして「BLが面白いジャンルであること」をクラスのみんなに話し、注目されているのです。

 

その様子を見てうららさんは「いいなあ」と一言こぼします。

この場面から分かることは、うららさんはBL好きの自分に向けられる偏見が嫌だったのだろうということでしょう。

 

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BLや百合といった小説やコミックのジャンルは今でも多く出版されています。

しかしこれらを特に好む人たちが、「変わった性癖の持ち主だ」と認識される可能性がまだあるのかもしれません。

 

そう思われて恥ずかしい思いをしたくないという思いで、うららさんは自分のBL好きを慎重に隠しているのだということがこのシーンからわかります。

 

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気持ち悪がられたくない

ここまでわたしは、おとなしくて真面目な女の子が、しかし「おとなしくて真面目な隠キャ」だと思われたくないと感じている構図だと思っていましたか、変わった性癖の持ち主だと思われ「気持ち悪がられたくない」という思いを隠していたことがわかります。

 

うららさんのそんな思いを払拭してくれるのは、お友達になったおばあさんでした。

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オープンにBLコミックを愛す人

おばあさんは現代の高校生とは育った時代が異なり、おそらくBLといったジャンルがこれほど充実していなかった頃に漫画を読み始めたことでしょう。

つまりBLに対する偏見も、今の女子高生のクラスカーストについても、あまり詳しくはないはずです。そして自分の好きなものをしっかりと好きでいるという強い心を持っています。

【エンタメでこころを磨いちゃう?】

そうしたおばあさんと知り合うことでうららさんは、少しずつ少しずつ自分の殻を破っていくのです。

 

彼女は漫画を書くことがとても好きでした。

そこで自分もBL漫画を描くことに挑戦していくことになるのです。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

コミケ出展へ

彼女のマイナス思考と自身のなさでせっかく準備した出展は残念な結果となり、うららさんの漫画は1冊しか売れませんでした。

しかしうららさんの漫画を買ってくれたうちの1人は、うららさんがだいすきなBLコミックを描くプロの漫画作家さんでした。

 

この偶然にうららさんは拍子抜けをします。

そして彼女の偉いところである真面目で謙虚が目を出すのです。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

彼女は憧れの漫画家さんに声をかけてもらうことや、漫画家として芽を出すための手伝いをしてもらうことを望みません。

ただ自分の漫画を読んでもらえて「面白かった」と言ってもらえたことで充分に心をいっぱいにするのです。

 

大きく叫びだして、はしゃぎ出したいほどに喜びだすうららさん。

彼女が願う幸せはあまりにも小さいように思いましたが、しかしそうした謙虚で真面目な彼女だからこそ、このような運命のいたずらによる幸福がもたらされたのかもしれません。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

終わりに📚

 

今回は映画『メタモルフォーゼの縁側』を独自レビューでお届けしました。

いかがでしたか?

 

『メタモルフォーゼの縁側』はコミックで楽しむこともできます。

ぜひ映画やコミック、お好きな方でうららさんの冒険を楽しんでいただけましたら嬉しいです。

 

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美術展評 / 国立西洋美術館『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?』展

アーティストとの対話に未来を思索することについて。

こんにちは。り📚書評家です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

【美術館のチケットもあそビューで半額!】

本日の独自書評はこちら。

国立西洋美術館『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?』展をレビューします。

こちらの展示は国立西洋美術館の開館65周年を記念した自問展であり、回顧録です。

www.nmwa.go.jp

 

『ポンドワーズの橋と堰』ポール・セザンヌさん

一眼見て、不安を堰き止めてくれるような絵だと感じました。

深い緑が見るものの隅々まで行き渡るようです。自然の「大きさ」を感じました。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

『帰ってきたペインターF』小沢剛さん

大きな作品にはもちろん引き込まれましたが、わたしを何よりも『帰ってきたペインターF』の世界へ導いたのは隣に書かれていた解説でした。

 

 【あなた好みのコーヒー、診断します】

日本に西洋美術館があることをどう考えるか?

 

美術を感じ、楽しむのは思いのままに解釈するもよし。

湧き上がってきたl感情を大切に信じるもよし。

そして、文脈や歴史に重きを置く方法もあるのだよなと改めて感じた瞬間でした。

 

【美術館のチケットもあそビューで半額!】

『レア』ル・コルビュジェさん

モダニズムを感じさせるようなモチーフがヴィビットな印象を与える絵です。

画面の上側にも書かれている「レア」という言葉。

生?

珍しい?

 

人の体や、臓物のような有機的な曲線がある。

これは人それぞれの体にこそ宿る、奇跡のように「珍しい」神秘の「生物」なのかもしれないと感じました。

 

【日本に「おいしい紅茶」を届けるお店】

4章ここは多種の生/性の場となりうるか?

子ども部屋のようなインテリアも一角に、たくさんの人の作品が飾られています。

子どものはしゃぎ声の音声が流れていて、賑やかで和やかな環境であることを教えてくれます。

 

 【おうちでミシュラン料理はいかが?】

ソファには恐竜の人形の人形が置いてあり、その後ろの壁には首を持つユディトの絵が飾られています。

起きがけと見える子どものベットの隣には、お腹の膨れた男性の絵と、快感に悶えた後の女性が横たわる絵が飾ってありました。

 

一角には仕事中の大人のデスクがあり、正面にはゴッホの『ばら』が、隣には同作の写真が飾られています。

 

さまざまなモチーフの複合が興味深い展示でした。

『睡蓮、柳の反映』クロード・モネさんと『修復されたC.M.の1916年の睡蓮』竹内京さん

連作の不意練の中でも1916年に制作された1枚を扱っています。

半分ほどが判明不能になるほどひどく破損してしまっているモネの大作を修復するように、絹に刺繍を施した竹内京さんの手芸作品がスクリーンのようにかかっています。

 

 【あなた好みのコーヒー、診断します】

とても面白い共同作品で、刺繍の緻密さもほっと息つくほどに見事でした。

こうした絵の大切の仕方もあるのだと教えてもらうことができる貴重な展示に出会うことができました。

 

 【おうちでミシュラン料理はいかが?】

『アルファとオメガ3月の出』エドヴァルド・ムンクさん

男女2人が着衣なしに月の光を浴びています。

きっと、屋内でもなく人目につく場所でもなく、ここでしか会えない人たちだったのだろうなと思いました。

 

誰もいない画面の中で、月だけが2人の逢瀬を見届けています。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

『Tiles』坂本夏子さん

『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?』展の後半に飾られていた1枚の作品です。

 

タイルが色とりどりに、大量に積み重ねられている部屋の中の様子です。

同じ模様が連なっているためか奥行きをとても良く感じることができます。平面の画面の中に広がる空間が美しかったです。

 

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書評 / 小砂川チト『猿の戴冠式』

独特な文体で迷いとたのしみを。『猿の戴冠式』

こんにちは。り📚書評家です。

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

本日の独自書評はこちら。

小砂川チトさん著『猿の戴冠式』をレビューします。

講談社さん『群像』に初出の上、単行本化された『猿の戴冠式』。

 

わたしは『猿の戴冠式』を、今回の芥川賞候補作5冊の中で最も「どのように受け止めたらいいのかわからない独特な文体をしている小説」だと感じました。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

ボノボのシネノちゃん

類人猿であるボノボのシネノちゃんは特別な訓練を受けていて、もしくは「自分は特別な訓練を受けている」と思い込んでいて、そうしたライフハックのもとに世界を見ています。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

動物園で同じ檻に入る一族。

そこには役割があり、男女の違いがあり、亡くなったものがいるという歴史もあります。

そんな中で暮らしているシネノちゃん。

群れの中でも珍しく、特殊コミュニケーションである手話を披露するシネノちゃんは人間界のテレビのなかで有名になりました。

 

しかし、散々話題にされるだけされた上で、結局人間に馬鹿にされ、笑われてしまうのです。

 

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競歩選手のしふみさん

動物園のシネノちゃんのそんな様子を見ていた、しふみさんという人間がいます。

しふみさんは子どもの頃の発達が遅かったけれども、ごく小さい頃からの記憶がある女性です。

 

本来は競歩選手であり、しかしあるトラブルがきっかけで、自分の世界にこもるようになってしまいました。

そうした時期にシネノちゃんに出会います。

シネノちゃんをあざ笑う人間たちの様子を見て、人間たちの中に「潜在的な罪悪感」 あることを見抜いているのです。

 

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時系列が錯誤する小説『猿の戴冠式』

この小説『猿の戴冠式』の中で、2人が出会うのはごく後半です。

しかしずいぶんと前に、シネノちゃんしふみさんは互いにつながりを感じており、出会っているのだということは読んでいるうちにわかります。

 

2人の目線の交錯や、2人の間だけでわかるような会話の交わされ方が頻発するため、『猿の戴冠式』という小説が少し難解な小説に見えたのだなと感じました。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

しふみさんの夢の中のシーン

この小説『猿の戴冠式』の解像度が一気に上がるのは、しふみさんの夢の中でのシーンです。

 

彼女は競歩選手として落ち込んでから自分が、ずっと昔に触れていた「ふさふさしたもの」のところに早く帰りたいという欲求を持っています。

わたしはこのふさふさを始め、草や土のことだと思い、つまり「土に還りたい」「生まれる前の世界に戻りたい」ということを訴えているのだと感じていました。

 

現にしふみさんも、そのふさふさしたものの正体は何だかよくわかっていないままに欲求だけがある状態です。

 

しかしある日突然、しふみさんは夢を見ます。

その夢のおかげで、自分のお姉ちゃんと、大事な大事なおまじないを交わしていたことを思い出すのです。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

てのひらの冠のおまじない

彼女は夢に出てきたボノボのことをお姉ちゃんだと認識しており、彼女と自分の手で冠を作って、互いの頭の上に戴くというおまじないを記憶していました。

彼女が帰りたがっていた「ふさふさしたもののところ」とは、つまりこの「ボノボの姉の元」だったのでしょう。

 

その後、しふみさんは自分のお母さんに電話をかけます。

自分が子どもの頃にボノボと同じ部屋で過ごし、何かの訓練を受けたことがあるという記憶がにわかに残っていたしふみさんは、その真偽を確かめようとしました。

 

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ここまで読者は、しふみさんのどこか世間離れした不確かな面を存分に感じてきたはずです。

彼女のいうことはどこか妄想的でした。

信用ができない主人公なのではないかと思ったと思います。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

主人公の根拠となるものは

しかし、案外しふみさんのお母さんは、彼女の記憶に近いようなことを語ります。

しかしその時の類人猿が本当にあの動物園のシネノちゃんかはわかりませんでした。

 

しふみさんの幼い頃にたしかにあった記憶が潜在意識となって、シネノちゃんに結びついたのかもしれません。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

夢の描写の重さ

独自の世界を持つ主人公の視線で語られた言葉を読んでいくと、歪みが生じるものだとわたしは思っています。

『猿の戴冠式』は読者がバランス感覚を保ち、常に主人公を疑わなくてはいけない種類の小説です。

 

では独特な主人公の何を本音だと信じればいいのかというと、『猿の戴冠式』においては深層心理が現れ、本人も気づいていないはずの事象が浮き上がる「夢」の描写が不可欠だったのだろうなとわたしは感じています。

幼少の記憶も同様です。

 

【お得にたっぷり読書しよう】

夢や記憶の中にこそ

夢や記憶の中にこそ、しふみさんのフラットな部分が最も現れた箇所であり、小説『猿の戴冠式』の中で最も信憑性の高い主人公の言葉です。

 

夢と記憶の描写を軸においてこそ『猿の戴冠式』の読解が成り立つのだとわたしは感じています。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

『猿の戴冠式』を読む人へ

「錯乱している」と言えなくもない主人公の言葉に、シネノちゃんの言葉。

読みづらいと感じてしまうこともあるかもしれない『猿の戴冠式』ですが、わたしはぜひしふみさんの夢のくだりまでは諦めずに読んでみてほしいと思います。

解像度がガラリとあがるはずです。

 

そして最後の彼女たちの凄まじい通じ合いにぜひ感激してください。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

終わりに📚

今日の書評は小砂川チトさんの『猿の戴冠式』をレビューしました。

いかがでしたか?

 

【日本に「おいしい紅茶」を届けるお店】

難解さがくせになるような小説だと感じました。

ぜひ気になっていただけましたら嬉しいです。

 

今日のブログはここまでにしようと思います。

 

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【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

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【日本に「おいしい紅茶」を届けるお店】

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

最近読んだ本 / 今日買った本・届いた本📚

心地よい文章感で、共感を呼ぶ本たちのご紹介。

こんにちは。り📚書評家です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

本日は「最近読んだ本 / 今日買った本・届いた本」のお届けです。

今回の選書は2024年年末年始にわたしが実際に読んでいた本たちでお届けします。

 

ぜひお楽しみいただけましたら嬉しいです。

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

最近読んだ本📚

『アパートたまゆら』砂村かいりさん著

わたしのだいすきな作家さん、砂村かいりさんです。

とっても読んでいて心地が良い文章を書かれるのですよ。

 

心地がよいので素で受け止め、きりきりと心に届きます。はじめの30ページは何度も涙が溢れそうでした。

 

【お得にたっぷり読書しよう】

どろっとしたものも、閉鎖的シスターフッドもお得意の砂村かいりさん。

2本立てデビュー作のうちのひとつ『アパートたまゆら』は淡いピンクの恋愛小説です。

 

【大切な本を、誰かに繋ぐお手伝い】

『色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年』村上春樹さん著

村上春樹さんの6年ぶりの長編が発売された2023年。

わたしは『街とその不確かな壁』を読んで、必ず『色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年』を読み返そうとなぜだか思いました。

その決意からはすこし時間が経ってしまったものの再読をしたお正月。

 

このフィンランドのエリさんとのシーンはほんとうにほんとうに素敵ですね。

こんな人の自信の持たせ方があるのかと感激しました。

 

小説だから感激するものの、実際に生身の人間が言うとすこし厳しいかもしれませんが、つい真似したくなるくらい素敵だと思います。

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

『迷彩色の男』安堂ホセさん著

芥川賞候補シリーズです。

わたしの中で最も脂がのりまくっていて掴みどころが難しい小説がこの『迷彩色の男』ではないかと思います。

 

「普通ですよ」と答えたくだりは素晴らしいなと思います。

 

これまで普通に苦しめられているだろうと社会に認識されてきた側の人たちの中から、社会をどやすための盾として「普通」という言葉を使うものが現れた瞬間ではないでしょうか。

[rakuten:rakutenkobo-ebooks:22716481:detail]

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

 

『東京都同情塔』九段理江さん著

芥川賞受賞、ほんとうにおめでとうございます!

 

選考会前にわたしも、とてもエキサイトしながら読みました。

このような力を持った作家さんたちが世界を変えていく瞬間が見えるようだなと思います。

 

【お得にたっぷり読書しよう】

こちら書評記事を執筆します。

ぜひ読んでいただけましたら嬉しいです!

[rakuten:book:21142742:detail]

今日買った本・届いた本📚

【大切な本を、誰かに繋ぐお手伝い】

『アイスネルワイゼン』三木三奈さん著

こちらも芥川賞シリーズです。

文學界がなかなか手に入らずすこし苦労したので遅くなってしまいましたが、候補作の中でいちばんはやく単行本化していたとのこと。

 

もっときちんとリサーチしていればよかったなと猛省しています。

[rakuten:book:21148560:detail]

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

 

 
『すべて真夜中の恋人たち』

川上未映子さんの小説はとても幅がきいていて、今回はどんな感触かなとわくわくしながら読んでいます。

 

恋人とタイトルでいう割には恋人の話ではなく、そう恋愛色も濃くなさそうでそわそわします。

小説がすきだったら、映画と見比べ読み比べもしてみたいです。

[rakuten:book:17104836:detail]

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

『アメリカーナ』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェさん著

ずっと読んでみたかったんです!

かなり長い間注目していた作家さんでした。

 

こちら読了後に『パープル・ハイビスカス』も必ずたのしみたいと思っています。

[rakuten:book:19844346:detail]

 

【自分好みのコーヒー、ちゃんとわかってる?】

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

終わりに📚

いかがでしたでしょうか?

本日は久しぶりの、「最近読んだ本 / 今日買った本・届いた本」のお届けでした。

 

このブログも日々、たくさんの方に読んでいただけているようでありがたいです。

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とても嬉しいです。どうもありがとうございます!

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書評 / 本屋大賞ノミネート全作書評レビュー

本屋大賞2024ノミネート作をわたしの好みと目線で全作レビューします。

こんにちは。り📚書評家です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

本日の独自書評はこちら。

本屋大賞2024ノミネート作の全作紹介です。

みなさんだいすきな本屋大賞。

わたしも書店で働いていたことがあり、本屋大賞の投票も経験があります。

とても楽しい選考なのですが、今回は「本屋大賞らしさ」を少し忘れて、わたしの好みと目線を存分に発揮していきたいと思います。

 

ぜひお付き合いいただけましたら嬉しいです。

 

【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】

 

というわけで早速紹介していきます!紹介は本屋大賞実行委員の発表と合わせて、書籍名の50音順です。

 

『黄色い家』川上未映子さん著

早速ですがかなりの推し作品です。

『黄色い家』では20年前の社会を読み解くことができます。

 

ノストラダムスの大予言に翻弄されつつも公開時に劇場で『タイタニック』を観て自分ならどこまでいく残ることができたかと思うかとおしゃべりする人たち。

 

わたしは小説『黄色い家』の主人公・花ちゃんがだいすきです。

彼女はあんまりにも真面目で責任感が強くて、人のために強くなれる人でした。

 

『君が手にするはずだった黄金について』小川哲さん著

直木賞受賞作『地図と拳』など人気作を続々発表されている小川哲さん。

初の自伝的小説として話題を産んだのがこちらの『君が手にするはずだった黄金について』です。

 

連作短編形式で進むお話の中で、小説家という職業について度々語られます。

 

読者があったこそ完結する面もある、人を映し出す鏡のような仕事。

わたしたち読者が小説に魅了されるわけがわかった気がしました。

 

『水車小屋のネネ』津村記久子さん著

あなたの好きな動物はなんですか?

わたしはインコと暮らしており、鳥さんがだいすきなので「ネネちゃん」がとっても気になりました。

 

賢くおしゃべり上手なネネちゃんと人間の姉妹のこころあたたまるお話です。

 

『スピノザの診察室』夏川草介さん著

実は初めて読んだ作家さんでした。医療系のドラマを書かれるので人気な作家さんによる最新作『スピノザの診察室』が本屋大賞にノミネートです。

 

人がぶつかり合うドラマに、とても動きを感じました。

きっとお好きな方が多いだろうと感じた小説です。

 

『存在のすべてを』塩田武士さん著

刑事ミステリーの体をとっていますが、かなり心理ドラマの様子があると感じたのがこちらの『存在のすべてを』です。

 

新聞記者さんが聞き込みを続けるある事件。

真祖を追っているうちに、ひとりの画家にぶつかりました。

彼らにとって「絵を描くこと」とは?圧巻のラストだったと思います。

 

『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈さん著

新潮社さんのR-18文学賞を受賞しデビューした作家・宮島未奈さんのデビュー作『成瀬は天下を取りにいく』。

主人公成瀬によるシリーズ2作目も刊行されています。

 

10代の女子学生としては珍しい変わったキャラクターの成瀬は、小説の主人公だからこその人気の集め方をしている絶妙なキャラクターだと思います。

 

『放課後ミステリクラブ』知念実希人さん著

医療ミステリーなどで人気を集める作家・知念実希人さんが児童書シリーズを刊行しました。

今回本屋大賞にノミネートされたのはその第1作目となる『放課後ミステリクラブ 金魚の泳ぐプール事件』です。

 

学校のような身近な場所で、ワクワクさせてキレるかもしれない出来事が起こるなんて。

それは学生にとって最上のエンタメとなるのではないでしょうか。

 

『星を編む』凪良ゆうさん著

こちら『星を編む』は昨年本屋大賞を見事受賞された『汝、星のごとく』のスピンオフ短編集です。

 

編む、というのは小説や物語、自分の人生を作り上げるということ。

本編に登場したあの出来事の裏側、あの人の本当の心理、『汝、星のごとく』の主人公・暁海さんのその後などを読むことができます。

 

『リカバリーカバヒコ』青山美智子さん著

リカバリーをしてくれるカバがいる。

ご近所にそんな噂がにわかに広がる住宅街が舞台の小説『リカバリー・カバヒコ』。

 

青山美智子さんお得意の連作短編集で、円を描くように物語が進められていきます。

ラストには驚くような伝承もあり、あなたの心をリカバリーしてくれる力があることでしょう。

 

『レーエンデ国物語』多崎礼さん著

大人気のファンタジー小説『レーエンデ国物語』はシリーズ全5冊からなる長編ファンタジーです。

 

レーエンデという憧れの国には、恐ろしい病が流行っているらしい。

 

大きな夢にほどリスクや恐怖は伴うものかもしれません。

勇敢な女性ユリアさんはレーエンデを救い、愛すものを守るために進んでいきます。

 

 

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終わりに📚

今回はわたしが実際にすべて読了した上で本屋大賞ノミネート作のレビューを行いました。

いかがでしたか?

 

発表は2024年4月10日とまもなくです。楽しみですね!

 

とても面白く、ぜひもっと多くの方におすすめしたい小説たちばかりです。

気になるものがあれば、ぜひチェックしてみていただきたいです。

これから書店さんでも大きくポップアップされることと思います。

 

それでは、今日のブログはここまでにしたいと思います。

次回もどうぞよろしくお願いいたします!

 

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