青春小説の未来への課題に向き合う『金曜日のあたしたち』
わたしたちが無意識のうちに避けて通っている「地球の未来」と、現代の若者たちを縛り付ける「冷笑主義」について、真っ向から描き出した痛切な青春小説です。
濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』です。
[rakuten:book:20933394:detail]
- 青春小説の未来への課題に向き合う『金曜日のあたしたち』
- 週末の中学生の過ごし方『金曜日のあたしたち』
- 「Friday for Future」と、空回りする危機感
- 社会を動かすのは難しい。だからこそ小さな積み重ねを。濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』
- 「意識高い系」という言葉の呪い
- 「自分の未来」だから戦う若者と、無責任な大人たち
週末の中学生の過ごし方『金曜日のあたしたち』
学生にとって、平日の終わりである「金曜日」は特別な響きを持っています。
部活に打ち込む子。
アルバイトに向かう子。
友達と遊びに行く子。
思い思いの時間を過ごす同級生たちの中で、濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』主人公の女子高生・ヒナさんは、学校生活を心からたのしむことができず、どこかくさくさとした焦燥感を抱えながら過ごしていました。
そんな彼女が金曜日の駅前で出会ったのは、自分が受験で落ちた憧れの高校に通う、ひとつ年上の先輩たち。
濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』の彼らが行っていたのは、気候変動の深刻さを道行く人々に訴える「スタンディング」という活動でした。
若者のための地球づくり
この濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』を紐解く前に、わたしはこの記事を読んでくださっているあなたに、ひとつ尋ねてみたいと思います。
あなたはいま、地球の未来のことをどれくらい深刻に捉え、日常の中でどれだけ熱心に考えているでしょうか?
と。
「Friday for Future」と、空回りする危機感
「Friday for Future(FFF)」をご存知でしょうか。
わたしは濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』を読んで知った活動です。
FFFはスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんの学校ストライキを発端に世界中へ広まった、「未来のための金曜日」と呼ばれる若者たちの気候ストライキ運動です。
近年、気候変動への危機感を抱き、金曜日に集って声を上げる若者は年々増加しています。
濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』では、そんな
「このままでは地球が壊れてしまう、なんとかしなければならない」
という若者たちの切実な危機感が、大人社会の壁や同世代の無関心にぶつかり、空回りしていく様子がリアルに描かれています。
知らんぷりをしているだけで、わたしたちが思っているよりもずっと、環境問題は取り返しのつかないところまで来ています。
【Fishlle!(フィシュル)】金曜日の晩ごはんに。こんなにおいしいお魚食べて環境に貢献できちゃうなんていいの?
社会を動かすのは難しい。だからこそ小さな積み重ねを。濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』
この小説『金曜日のあたしたち』を読めば、おそらくすべての読者がその不都合な真実に気がつくことになるでしょう。
しかし見て見ぬふりをして「面倒くさい」と行動を放棄しているのは、圧倒的に大人側が多いのが現実です。
一方で、若者たちの間には、大人とはまた違った質の「行動へのブレーキ」が根強く流れていることに、本作『金曜日のあたしたち』は鋭く切り込んでいきます。
「意識高い系」という言葉の呪い
小説『金曜日のあたしたち』物語の前半、ヒナの視点を通して頻出する単語があります。
それが「意識高い系」という言葉でした。
当初、わたしはこの描写を、自分が入試で落ちた進学校に通う優秀な先輩たちに対する、ヒナの単なる「学歴コンプレックス」や劣等感からくるものだと思って読みました。
しかし読み進めるうちに、ヒナからそうした言葉を引き出しているのは、相手への劣等感だけではないことに気がつきます。
濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』の中で、ヒナは大きく分けて3つの成長段階を踏んでいきます。
- 無知の段階: 環境問題について全く知らず、危機感すら覚えていなかった状態。
- 葛藤の段階: 先輩たちと出会い、危機感を共有して共に学び始めたものの、周りの目が気になって行動に踏み切れない状態。
- 行動の段階: 自分のすべきことを理解し、周囲を巻き込んで声を上げる力を持つ状態。
この成長過程において、第2段階のヒナをもっとも強く縛り付けていた鎖こそが、「意識高い系」という言葉の呪いでした。
駅前で環境問題を訴えるプラカードを持っている姿を、クラスメイトに見られたくない。
プラスチック削減のためにマイボトルに水道水を入れて持ち歩いているのを、貧乏くさい、あるいは「意識高いアピール」だと笑われたくない。
何かに対して真面目に取り組むこと、社会をよくしようとがんばる姿は、恥ずかしくてダサいことである。
そんな斜に構えた冷笑主義は、いつの時代も若者の間に蔓延する風潮であり、わたし自身も深く共感し、苦しめられた覚えがあります。
【Fishlle!(フィシュル)】金曜日の晩ごはんに。こんなにおいしいお魚食べて環境に貢献できちゃうなんていいの?
小学生の頃「いいこ」をしていたくなかった記憶
例えば小学生のころ、わたしとその周囲は、ランドセルを正しく両肩で背負うのはなんだかダサくて、仲間外れにされそうなことだと思っていました。
そんな意味のないことに苦しんでしまう時代を描いているのが、濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』です。
地域や社会に向けて何か新しいアクションを起こそうとするとき、一番初めに浴びせられるのは、こうした「出る杭を打つ」ような冷たい視線。
けれども、もし全員が周囲の目を気にして「意識高い系」と後ろ指を指されることを恐れ、社会への参加を放棄してしまったら。
気候問題は、誰にも止められることなく致命的な段階へと進んでしまうのです。
「自分の未来」だから戦う若者と、無責任な大人たち
葛藤を乗り越え、第3の段階へと進んだ小説『金曜日のあたしたち』の主人公ヒナは、ついに自分の意識と行動に胸を張れるようになります。
上の世代の大人たちにとって、地球の未来は「自分がいなくなった後の世界」の話かもしれません。
不都合な真実に向き合うより、目先の便利で快適な生活を選び、逃げ切ることができる世代です。
対して、濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』の主人公・ヒナさんたち10代の若者は違います。
気候変動によってもたらされる過酷な地球環境は、彼らが生きる「10年後、20年後の自分たちの現実」なのです。
若いからこそ、打算なく純粋に問題意識を持つことができた。
彼らの活動は、単なるボランティアではなく、自分自身の生存を賭けた切実な戦いなのです。
未来と戦う子どもたちから見た、大人の姿とは
だからこそ、わたしはこの小説『金曜日のあたしたち』の中で描かれる「大人たちの態度」に、強い憤りと許せなさを感じずにはいられませんでした。
必死に声を上げる主人公たちに対し、「若いのに偉いね」と無責任に消費して通り過ぎていく大人。
あるいは、
「よく知りもしないくせに、何を偉そうに」
「どうせ何も変わらない」
と、安全圏からケチをつけてくる大人。
彼らの切実な声帯を塞ごうとするのは、いつだって「がんばることをやめてしまった大人たち」なのです。
濱野京子さん『金曜日のあたしたち』という小説は、ただの環境問題を啓発する小説ではありません。
真剣に、熱意を持って社会の課題に向き合おうとする人たちが、不当に笑われたり、冷笑されたりしない社会を作るための、強力な第一歩となる1冊です。
同調圧力に負けそうになっている若い世代にはもちろんのこと、彼らの未来を無自覚に食い潰しているわたしたち大人の世代にこそ、深く突き刺さる痛烈なドキュメンタリーです。
今度の金曜日、あなたはどんな未来を思い描いて過ごしますか?
濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』を読みながら、ぜひ考えてみてください。
【Fishlle!(フィシュル)】金曜日の晩ごはんに。こんなにおいしいお魚食べて環境に貢献できちゃうなんていいの?
終わりに📚
本日の書評は濱野京子さんによる小説『金曜日のあたしたち』をレビューしました。
いかがでしたか?
[rakuten:book:20933394:detail]
これからもたくさんのコンテンツを準備してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
Instagramとtwitter、Lemon8もやっています。
ぜひフォローやいいねをしていただけたら嬉しいです!
https://www.instagram.com/books.tea.76/
https://www.lemon8-app.com/books_76
以上、り📚書評家でした~!
読者のあなたへ、kindle📚を30日間無料体験のプレゼント
↓ ↓ ↓
【PR】読書が進まない?脳に酸素と栄養は足りていますか?
↓ ↓ ↓
読書が進まない?
— リオ📚 執筆家の読書録 (@books_76) 2026年2月15日
脳に酸素と栄養は足りていますか?🍊#サジー #読了 https://t.co/TruaBiGXU1
ttps://ac.livelsss.com/cl/cj895fjd
【PR】あなたの毎日を、より心地よくするポストインプレゼント
↓ ↓ ↓
【UR UNIVERSITY】あなたも小説の発信で収益をゲットしてみる?

【audiobook.jp】通勤中もお散歩中も、お疲れの日でも
【Milky Cream(ミルキークリーム)】人塗りで、あなたの魅力が引き出される

【Fishlle!(フィシュル)】金曜日の晩ごはんに。こんなにおいしいお魚食べて環境に貢献できちゃうなんていいの?
【ディープクレンジングオイル】お家で自分とリッチに接する





