り📚書評家による小説のすゝめ

若手書評家、アートカルチャー系ライターをしています。り📚です。元書店員。独自書評や買った本の話、美術館や観劇の記録などをつけていきます。併設趣味ブログhttps://culture76.hateblo.jp/

日記エッセイ / 体のボスがカナコなら人生のボスもカナコやで

『り📚書店員による小説のすゝめ』

 

こんにちは。り📚書店員です。

みなさまいかがお過ごしですか?

 

アナーキーなエッセイ前編を『体のボスがカナコなら人生のボスもカナコやで』と名付けてみました。

シリーズ後編『認めてやるよ、お前の調査兵団入団を』も準備中です。来月あたりに・・・。

(公開後こちらにリンクを添付します)

 

今日はいくつかの小説を読んでふつふつと沸き立つ思いを書いてみようかなという回です。

 

西加奈子さん著『くもをさがす』

 

 

本日の日記エッセイのタイトル。

『体のボスがカナコなら人生のボスもカナコやで』

 

と読んで、なんの本の話になるかピンと来た読者も多いのではないでしょうか。

西加奈子さんの新刊、ノンフィクション小説『くもをさがす』。

あなたはもう読まれましたか?

 

『くもをさがす』にこんな場面があります。

がんを患った西加奈子さんは、治療に悩み、医師やセラピストとの価値観に悩み。

 

そんな時に、

西加奈子さんの「体のボスはカナコ(=西加奈子さん)やで!」と力たっぷりに伝えてくれる人物が登場するのです。

 

確かに、医者や専門家、家族の顔色を伺って満足いく治療をしていく事ができないのはある種「日本人ならでは」なのかなと思いました。

 

さらに西加奈子さんは、海外での生活を経て、「よくぞ言ってくれた!」というようなことを『くもをさがす』にたくさん書いてくださっています。

「わたしもやりたい〜」とリスペクトの念が。

 

…と、『くもをさがす』を読んだ当日はここまでを思ったのですが、その後周りの大人とうまくいかない事が続いたわたしは考えました。

 

「体のボスがカナコなら、人生のボスもカナコやない?」と。

 

わたしたちは、そもそもの人生、自分で歩んでいますでしょうか。

 

李琴峰さん著『透明な膜を隔てながら』

 

 

そんな時に読んだのがこちら。

『透明な膜を隔てながら』は、わたしのだいすきな作家さん李琴峰さんのエッセイ集です。

 

この1冊にも数々の著者さんの思いが詰まっており、とてもさくっと語れるような内容ではありませんが。

わたしは『透明な膜を隔てながら』を読んで、「闘っていいのか…!」とはっとしました。

 

ちょうどその頃のわたしには。

「若いおんなのこ」だと思われてぞんざいな扱いをされた(とわたしが感じた)経験が積み重なっていました。

 

わたしは書店員という仕事を大事にしたい。

その上でものを考えて、書くことが自分を前進させてくれる。

 

お金を稼ぎたいという思いを逆手に取られているように思った出来事。

必要な時だけ手を借りるけれど、要らない時には何も与えない態度。

まるで成り立たないギブアンドテイク。

入り口に立つことさえ許されない場所。

「そんなわけないだろばかにするな!」と怒鳴りたくなる気持ちを抑えてスマホやパソコンを閉じたあの日。

 

きっとフリーランスの仕事とは、こんなことの連続なのかもしれないなと思いました。

ある人の小説の中でフリーランスデザイナーの女性が、わたしの気持ちに寄り添ってくれました。

 

若ければ若いほど、こんなことはあるのでしょう。

 

(もし適正ジャンルのライティングを依頼してくださる、極めて節度のあるクライアント様がいらっしゃいましたらいつでもご連絡をください…!!!)

 

でもよく考えたら、雇われる側の会社、上司「ガチャ」だけれど、雇う方もなかなか「ガチャ」だよなあ。

と思ったのはこの本を読みたいと思った頃。

 

佐野創太さん著『会社辞めたいループから抜け出そう!』

 

わたしはいまの書店を辞めたいとは微塵も思っていなくて、辞めたくならない予防にと手に取りました。

 

この仕事をしている自分がすきだ。

 

そう思えたら、辞めたいループを抜けることができるそうです。たしかに。

 

一穂ミチさん著『光のとこにいてね』

 

 

再読中の小説がこちらです。

『光のとこにいてね』は、働くことや職場選びなんて縁もない、ちいさな少女たちが知り合う話です。

 

でも、人生のボスには、なれていない。

 

幼い頃は当たり前に親が世界であり法律であり。

でも『光のとこにいてね』に登場する彼女たちは大人になっても、自由でいられなさと感じているようです。

 

自分の人生のボスになる

人生のボスに、我々はどうやったらなれるのでしょうか。

 

大物作家さん西加奈子さんが新刊『くもをさがす』で声を上げてくださったさまざまな問題。

わたしはここに原因の幾らかがあるのではないかと感じています。

 

西加奈子さんは『くもをさがす』内で「冷静にものをいう」行動を取られたのだとしたら

わたしはこのはてなブログ・日記エッセイの中で「批判的にものをいう」ことになるのでしょうか。

 

お金がない事もそう。

上の人が下の人を気がついたら苦しめているシステムもそう。

隣の人の表情もそう。

東京の空気もそう。

何から手をつけるべきか分からないほどに、色々な小石が転がっています。

 

自分の人生のボスに、わたしはなりたい。

大人に、上の人に。

いいように扱われるだけの人生は御免であります。

 

会社にも、取引先にも、クライアントにも、友人にも。

わたしの人生を狂わせるわけにはいきません。

ブレる必要はない、はずなのです。本来ならば。

 

わたしは自分の食べたいものを食べて、休日の過ごし方を選んで好きなものを「好きだ」と言って暮らしたいです。

 

そして、多くの人がもちろん。そう思っているのではないかと思います。

 

さらに。

熱中してそんな話をしていないで、まずは鳥籠の中でいい子にしているインコちゃんを出してあげるべきでした。ごめんね・・・。

自身の自由を追い求めることにいっぱいいっぱいのうちは、他者の自由を尊重できません。

 

終わりに📚

ちなみにわたしの人生の幸福の大部分を満たしてくれているのは。

「書物」と「食」だという気がします。

 

お気に入りのお店やおやつの話も近々してみたいです。止まらないかも。

カフェ巡りもだいすき。

ひとりでうろうろのんびりする休日を最近過ごしていないなあとふと思いました。

 

今日は思っていたより読書が進まなかった〜。

そしてライティング仕事の不満を少々ぶち撒けながらも、一銭にもならない文章を書いて過ごしてしまったわけです。

 

次の日記エッセイでは、わたしのすきなものを取り上げてみたいなと思います。

そして来月あたり公開予定のアナーキーな日記エッセイシリーズ後編『認めてやるよ、お前の調査兵団入団を』もぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

 

(公開後こちらにリンクを添付します)

シリーズ後編のタイトルは、アニメ『進撃の巨人』リヴァイ兵長のセリフよりお借りします。

 

 

今日のブログはここまでにしようと思います。

日々たくさんの方に読んでいただけているようで、アクセス解析を見るのがとても楽しいです。

 

とても嬉しいです!

どうもありがとうございます!

 

始まって間もない小さなブログですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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ぜひフォローやいいねをしていただけたら嬉しいです!

 

 

以上、り📚書店員でした~! 
 
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